『僕と宇宙人』NOBEL著 第一章2ページ |
タイトル: 僕と宇宙人
作者: NOBEL
ウェブサイト: Lazy Nobel
長さ: 13章 (連載中)
キーワード: 宇宙人、ラブコメ、学園、異文化、異言語の障壁、お嬢様、BL,頭がいいけどちょっと尊大な主人公
関するメディア: 『とどうす』という脇役のBLスピンオフ
去年生徒会長だった山本学(中3)は元副会長の白鳥みずほが好き。今年は彼女と同じクラスになって、一緒に委員長をやるのをすごく楽しみしている。しかし、その学君は意外な困難に遭遇した。それはぱろぴる星から来た転校生のそらるり。彼女はみずほの代わりに委員長になったが、日本語力ゼロでなぜか学に執着している。
(そこでどうしてキーワードに「BL」が書いてあるのかわからないでしょうね。それは二人の脇役だけに当たるし、結構軽いので、BL苦手な方でも大丈夫だと思います。実はやおいより少年愛に近いなんです。)
『僕と宇宙人』は4コマコメディーです。大半の学園ラブコメと異なって、舞台は高校じゃなくて中学校で、そのおかげであるか否かは知りませんが、いい意味で純粋な作品です。(「純粋」といっても、ケアベアの雲ではありませんから、悲しいシーンもあります。)『堀さんと宮村くん』のような他の有名な作品に比べて、『僕と宇宙人』の純粋さは爽やかでオリジナルです。最後までコメディーなので、シリアスなときも過度な悲愴感漂いません。
脇役のキャラは結構いるため、物語は時折少しわかり難くなりますが、はやくメインキャラ(学、るり、みずほ、桃子、生徒会)に戻ります。ラブコメ中心でありながら、家族関係など様々なテーマ取りかかるところが好きです。ただし、物語を一連のもっと短い物語にわけてしまったら、この長所は短所になる可能性もあります。
日本語を習う西欧人として、はじめから『僕と宇宙人』での外国人<他者>の比喩が気に入りました。よく考えたら、宇宙人は遠くから来た外国人だけで、こうして距離を延ばせば異文化の題を新たな視点から検討できます。日本語が全くできなくて、変な習慣があるるりは(いい意味で)外人の風刺化です。例えば、るりの手噛み癖を西欧での頬とか手とかにキスする挨拶に比べれてみてください。作者のノーベルさんは、両方の言葉がわからない主人公たちが友達恋人になることを描写するというかなりのチャレンジによく応じています。
テキストはタイプで打たされたし4コマなので、ページが大きくて読みやすいです。日本語はだいたい中級レベルです。文法も漢字も日本語能力試験N3に当たります。4コマのいいところはせりふが少ないため、数枚読んでも疲れないということです。
要するに『僕と宇宙人』はオリジナルで面白いラブコメです。キャラはみんな可愛さのかたまりです。物語は爽やかな雰囲気を漂っていて読むと元気が出ます。日本語母語者じゃなくてもわかりやすいです(でもふり仮名がありません)。それに毎日数枚の更新ペースはすごいです。
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